有給休暇日数の持ち越しに関する規定でホワイト企業か判断できちゃいます

公開日:2019/11/28

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有給休暇日数の持ち越しに関する規定でホワイト企業か判断できちゃいます

会社員の方なら誰しもが使う権利のある有給休暇。

基本的には付与日の翌年までは使えますよね。

 

実は、有給休暇日数の持ち越し分がどのような規定になっているのかを確認することで、自分が属している会社がホワイトか否かを判断できる一つの基準にできます。

 

有給休暇とは本来こういう制度

 

年次有給休暇(ねんじゆうきゅうきゅうか, Annual leave)とは、労働者の休暇日のうち、使用者(雇用主)から賃金が支払われる有給の休暇日のことである。「年次」とある通り、1年ごとに毎年一定の日数が与えられる

 

ぶっちゃけるとお金がもらえるお休みのことです。

 

また、2019年から「有給休暇の年5日間取得」が義務化されましたね。

r.nikkei.com

有給休暇の付与だけでなく、"取得"を制度として認められることは素晴らしいことなのですが、このタイミングで実際に自分が勤めている会社の有給休暇についての就業規則を読み直してみてください。

 

ホワイト企業のポイントは有給休暇の持ち越し規定にあり

<ホワイト企業>

  • 持ち越しをした有給休暇(去年分)が、翌年に付与される有給休暇(今年分)より先に取得される(当然ながら合法)

<ブラック(候補)企業>

  • 新しく付与される有給休暇をすべて取得した後に、昨年持ち越しをした有給休暇が取得される仕組みになっている(しかしながら合法)

私の会社の有給休暇の繰り越しについてはざっくりこのように決めれらています。

 

年次有給休暇に残日数がある場合は翌休暇年度に限り繰り越すことができるものとし、繰り越した年次有給休暇とその後付与された年次有給休暇は、繰り越した年次有給休暇から先に取得したものとする

つまり、「持ち越しした有給休暇から先に消化しますよ」と就業規則に記載されていました。

 これの逆のパターンがブラック企業(候補)にあたります。

  1. 新しく付与される有給休暇から消化
  2. その後に、昨年の持ち越し分を消化

この何が問題かおわかりですか...?有給休暇って有効期間が翌年までと定められている点がポイントです。

 

具体例:昨年、有給休暇を6日間余ってしまった。そして、今年は新しく有給休暇が15日付与された場合。

<パターン①:ホワイト企業>

昨年の持ち越し分の6日(期限:残り1年間)から消化

→そのあとに15日(期限:残り2年間)を消化

つまり、有給休暇を21日間取得可能です。

<パターン②:ブラック企業(候補)>

今年付与された15日(期限:2年間)から消化

→そのあとに昨年持ち越し分6日(期限:1年間)を消化

パッと見ると同じように見えますよね?

全然違います。

パターン②:ブラック企業(候補)は、15日間の有給休暇を使い切らないと期限が残り1年しかない持ち越し分の有給休暇を消化できないんです。これ、大半の人が6日間の有給休暇を捨てざるを得ない状態です。有給休暇をすべて使い切ることができる人って会社員の何割でしょうか?数が少ないからこそ有給休暇の取得が義務化されたのに。

 

社員のことを大切に考えている会社はどちらのパターンを採用すると思いますか?当然、持ち越し分から消化する制度にしますよね。これが、有給休暇の持ち越し規定がどう定められているかによって、ホワイト企業か否かを判断できる基準になる理由です。

ちなみに私の親友の勤めている会社はブラック企業(候補)でした。

 

有給休暇を取得できる環境が1番大切

有給休暇の取得規定について触れてきましたが、そもそも有給休暇を使える環境である会社が一番ホワイトですよね。身も蓋もない言い方になってしまいましたが。

 

有給休暇の取得を推進したことで業績が上がった企業がありましたので、一例を紹介します。

・株式会社セブンイレブンジャパン

有給取得が25.6%増加したことで残業時間を13.1%改善

・万協製薬株式会社

有給取得率を80%以上維持することで離職率18%→6%に。従業員満足度が上昇

情報ソース:(有給休暇義務化とは?有休取得で業績が上がった3つの事例を紹介)


最後に

案外、会社の就業規定を見る機会って少ないですよね。自分の会社が社員に優しい有給休暇制度なのか。この記事を読まれた方はぜひ明日、会社の就業規定を隅々まで確認してみることオススメします。